イーストとは? おいしいパン作りに必要なパン酵母の話

イーストとは? おいしいパン作りに必要なパン酵母の話

パンを作るときに必要な材料はなんでしょうか? 小麦粉、イースト、食塩、砂糖、水、卵、バター……。こうしてみますと、いろいろな材料を用意しないとおいしいパンができ上がらないことがわかります。しかし、この材料のうち「イースト」とはどういうものなのでしょうか?

この記事では、パン作りに欠かせない「イースト」に焦点を当ててお話したいと思います。

パン作りに欠かせないパン酵母とは?

まずはパン作りの工程を、簡単に説明してみましょう。

必要な材料(粉、塩、酵母、水など)を混ぜ合わせ、パン生地に仕上がるまでしっかりとこね上げて、一次発酵に入ります。こね上がったパン生地を、分割・成形する前に行う発酵です。

一次発酵が終わった生地を、必要な分量に切り分けて、成形しやすい形に丸めます。分割や丸めが終わった生地はしばらく休ませる必要があります。生地を休ませたら、次は成形です。生地をパンの形に整えます。そして二次発酵に入ります。焼き上げる前に行う発酵で、焼く大きさに膨らむまでもう一度発酵させるのです。そしてやっと十分に膨らんだ生地を、オーブンに入れて焼き上げることでパンが完成します。

簡単にご説明しましたが、こうやってみてもいくつもの工程に分かれていることがわかります。パン作りで特に重要なのは発酵です。発酵してきちんと膨らんだ生地でないとふんわりと柔らかいパンを作ることができません。生地を発酵させるために必要なもの、それが「パン酵母」になります。

イーストとは

パン作りの材料でよく聞く、イーストとはなんのことでしょうか?

イースト(yeast)とは、日本語に訳すと「酵母」となります。酵母は、みそやしょうゆ、日本酒など、日本人が昔から親しんできた食品を作る材料として、私たちの生活の近くにあるものです。酵母とは、5~10ミクロンほどの菌類のことです。菌類とは、肉眼で見ることのできない単細胞生物になります。その小さな生き物が、どうやってパン生地を膨らませているのでしょうか?

イースト(酵母)は生き物です。生き物ということは、エサを食べて生きています。パンの材料となる小麦粉は、炭水化物のかたまりで、炭水化物は多糖と呼ばれる、たくさんの糖が手をつないでできたものになります。これが、イーストのエサとなるのです。

イーストは、この糖をエサとして食べています。糖を分解してエネルギーにするときに、一緒に分解されてできるのが、アルコールや炭酸ガスです。この炭酸ガスが、パンをふっくらと膨らませている力なのです。つまり、ふんわりと柔らかいパンを食べることができるのは、酵母が生きるために糖を分解しているからなのです。菌が分解によってエネルギーを得ることを「発酵」と呼びます。人間は菌=酵母の生きる力を利用して、おいしいパンを手に入れたのでした。

ドライイーストって身体に悪いの?

パン作りの材料には「ドライイースト」というものがあります。これは、イーストを乾燥させて顆粒状になっているもので、パン作りを簡単にするためのものです。生イーストは、パン酵母を培養した後に水洗いして、脱水機で水切りしたものです。街中のパン屋さんでも使われている、万能タイプのイーストです。イースト臭がなく、ふんわりとした食感を楽しむことができます。

ドライイーストは、イーストを低温で長時間かけて乾燥させ、粒状にしたものになります。酵母が仮眠状態にあるため、予備発酵といって、ぬるま湯に入れて発酵力を復活させる必要があります。予備発酵しなければならない手間はありますが、長期間の保存が可能となっています。

また、インスタントドライイーストという、ドライイーストよりも短時間で乾燥させた種類のものもあります。予備発酵をする必要がなく、直接混ぜ込んで使える細かい顆粒状のイーストです。生のイーストよりも発酵力が強いため、使用量は1/3程度でも大丈夫です。 その扱いやすさから、ご家庭でのパン作りに向いています。ドライイーストよりも手軽に使えますが、開封後の劣化はドライイーストよりも早いため注意が必要です。

ドライイーストと聞きますと、なにか身体に悪いようなイメージを持つ方もいらっしゃると思いますが、人工的に作り出したものではなく、あくまで生のイーストを乾燥させて顆粒状にしたものですので、身体に悪いことはありません。むしろ、ご家庭で簡単にパン作りを楽しめるようになりますので、一度使ってみるとよいでしょう。ただし品質を保つためにも、開封後は空気に触れないようにしっかり密封して、湿気の少ない低温の場所で保存するようにしましょう。冷蔵庫で保存するのがおすすめです。

天然酵母とは?

酵母は自然界のあらゆるところに住んでいます。パン作りに使われる酵母の多くは、穀物や果物から採取されています。パン酵母以外で有名なところでは、ビール酵母やワイン酵母といったものがあります。これらは、ビールやワインを作るのが得意な酵母です。このように、酵母の種類によってパンを発酵させるのが得意ではないものもたくさんあるのです。

ご家庭で自家製の酵母を作ることは、意外と簡単です。作り方はインターネットにも公開されていて、原料となる食品も、レーズンやリンゴ、麦などいろんなものがあります。

天然酵母を作るのには、3日から1週間程度の時間がかかります。また、保存するときも温度管理を徹底しなければならないため、パン作りに天然酵母を使用することは、イーストに比べて少々大変になります。それでも、原料となる食品の違いにより、それぞれ違う特徴が出ますので、イーストとは違ったおいしいパンができ上がります。

まとめ

ふっくらとしたパンを作るためには、イーストや酵母が必要なことがおわかりいただけたかと思います。人間は、発酵という菌の生きる力を利用して、おいしいパンを作り続けているのです。

「ブーランジェリー オットポン」では、みなさまに喜んで召し上がっていただけるよう、おいしい手作りのパンを毎日焼いています。ご近所の方が気軽に立ち寄れる、愛されるお店をめざしております。いつでもご来店ください。